俺は35歳。10年以上、アフィリエイトというインターネットの虚業で飯を食ってきました。
そして今、その砂上の城が、足元から崩れ落ちる音を聞いています。

このブログは、その瓦礫の中から這い上がり、「消防設備士」という国家資格を武器に、全く新しい現実を殴りに行く、そのための記録です。

なぜ、そんなことをするのか。
まずは、俺が10年を捧げた世界の、無慈悲な現実を知ってもらいましょう。

かつて、そこは俺の支配するゲームでした

アフィリエイトは、かつて最高のゲームでした。

誰に指図されることもない。自分の頭脳だけを武器に、戦略を立て、実行する。その結果が、ごまかしようのない「収益」という数字で返ってくる。シンプルで、フェアで、だからこそ面白い。

俺はそのゲームに勝ち、月収7桁を稼ぎ出すこともありました。しかし、そのゲーム盤は、運営者であるGoogleという神の気まぐれで、ある日、ひっくり返されたのです。

崩壊した、ルールの全て

ここ数年で、全てが変わりました。
Googleが、個人よりも大企業を、絶対的に優遇し始めたのです。

その結果、どうなったか。
月数百万を生んでいたサイトは、ゴミのように扱われ、収益は月1万円を維持することすら難しくなる。

何より、自分の心を折ったのは、その評価基準です。魂を込めた記事が、情報の薄い、素人が書いたような記事に負けていく。理由はただ一つ、相手が「強いドメイン」という虎の威を借りていただけ。

個人の努力が、構造的な暴力によって蹂躙される。
それが、今の世界の真実です。

ガラクタになった、俺のスキル

10年かけて磨いたスキルは、もはや何の価値もありません。

一つは「ライティング」。
情報をまとめ、人の心を動かす文章は、今やAIが書きます。事実、拙者がいた会社でも、人間を切ってAIに乗り換えました。コストも質も、AIが人間を上回る。それが現実です。

もう一つは「SEO」。
かつて通用した小手先のテクニックは、巨大な城壁の前では無力です。俺たちが持っている程度のSEO知識は、市場価値ゼロ。完全に、無価値です。

決断の時だ。喰らうか、喰われるか
今も、かろうじて食ってはいます。

しかし、毎月確定する数字を見るたび、内なる声が問いかけます。
「この端金で、家族を守れるのか」と。答えは、言うまでもない。

だから、決めたのです。
この不確定なギャンブルに、家族の未来を賭けるのは終わりにします。

35歳、スキルなし。
そんなおいどんが、まともな転職などできるはずもないでゴワス。

だから「国家資格」を取る。
年齢という言い訳を、その資格証で黙らせるためです。まぁちょっと、完全には黙ってくれないかもしれないけど。

俺が選んだのは「消防設備士」。
AIには奪われず、建物がある限り仕事はなくならない。そして、資格という参入障壁がある。これは感傷ではなく、生き残るための判断です。

このブログは、俺の戦いの記録です。
同情も、応援もいりません。
ただ、崖っぷちに追い詰められた男が、どう牙を剥くのか。
その様を、目に焼き付けてください。

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